成行注文
「成行注文」とは、現在のレートですぐにポジションを約定させたいときに行う注文方法です。
今すぐに現在のレートで売買したい時はこの成行注文を使います。
どんな方でも直感的に一番馴染みやすい注文方法ですね。
成行注文は私の主観として、専業トレーダーの方や、スキャルピングなどの短期取引、相場が乱高下している時、値動きのクセを見て取引したい時などに使うことが多いと感じています。
指値注文
「指値注文」とは、自分にとって“有利なレートになったときに注文する”など、売買価格をあらかじめ指定して予約しておく注文方法です。利益確定の注文もこの指値注文でできます。
買い注文なら「○○円以下になったら買う」など、現在レートより“安い”レートをあらかじめ指定し、売り注文なら「○○円以上になったら売る」など、現在レートより“高い”レートをあらかじめ指定します。
わかりやすいので図解で載せておきますね。
▶︎指値注文【新規買いの場合】
▶︎指値注文【新規売りの場合】
また指値注文は「リミット注文」とも呼ばれているので、「○○ limit」となっている注文方法を見たら、「あ、指値注文のことだな!」と思ってもらってOKです。
逆指値注文
「逆指値注文」とは、「指値注文」と逆で、自分にとって“不利なレートになったときに注文する”など、あらかじめ指定して予約しておく注文方法です。損切りの注文はこの逆指値注文です。
この逆指値注文をしておくことで、予想が外れた際に損失が広がることを防いでくれます。そのため、逆指値注文は「ストップ注文」や「損切注文」と呼ばれることがあります。初心者の方は安全に取引するためにもぜひ覚えておきましょう!
こちらもわかりやすいので図解で載せておきますね。
▶︎逆指値注文【買い決済注文の場合】
▶︎逆指値注文【売り決済注文の場合】
逆指値注文は新規でエントリーの際にも使えますが、難易度が高めなので、まずは「逆指値=損切り」と覚えておいてOKです!
OCO注文
OCO注文とは、2つの注文(指値注文と逆指値注文)を同時に出しておいて、どちらかが成立したら、もう一方の注文が自動的にキャンセルされる注文方法です。
イメージしやすくいうと、「利益確定」と「損切り」の注文を同時に予約しておく注文です。チャート画面から離れて外出する時や、他ごとをする時によく使う便利なやつです。
こちらも図解で載せておきますね。
▶︎100円→101円になった場合(利確)
▶︎100円→99円になった場合(損切り)
ちなみにOCOとは「one cancel other」の頭文字をとったものです。
IFD注文
IFD注文(イフダン注文)とは新規注文と決済注文(利益確定または損切注文)をワンセットにして出す注文方法です。
なんだか聞いただけで便利そうな注文方法ですよね。
よくあるFXの自動売買でもこの注文がふんだんに使われていたりします。だって、自動で「新規→決済」ができますから。
こちらも図解を載せておきますね。
ここでピンと来る方はわかると思いますが、IFD注文は新規でエントリーしてから、「利益確定」か「損切り」のどちらか一つのみの決済注文となります。では「新規」+「利確か損切り両方とも」なんていう注文方法もあっていいですよね。それが次の方法です!
IFO注文(IFDO注文)
IFDO注文とはIFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方法のことで、新規注文と決済注文2つ(利益確定と損切注文)をワンセットで注文します。
IFD注文よりも便利そうな感じがしますよね。実際のところ、FXを始めて4年経つ私自身も一番多く使う注文方法です。兼業トレーダーの方にはなくてはならない存在といえます。
自身のライフスタイルに寄り添ったFXができるので、ぜひ覚えておきましょう!
さて、ここまでが注文時に操作するだけの注文方法です。実践にあたって、この成り行き注文〜IFO注文を覚えておけば、まず問題はないでしょう。
そして、追加で2つ、よく聞く注文方法を載せておきます。これらは注文を入れて、ある程度自分の予想通りに相場が動いた際に行う方法で、便利かなと思う方もいると思いますが、個人的には難易度高めです。でも、覚えておいて損はない2つです。
建値注文
まず初めに、建値とは、ポジションを建てたときの価格(レート)のことです。
そして建値注文とは、ポジションをもち、ある程度自分の予想通りに相場が動いた段階(含み益)で、建値に損切注文を移動させる方法のことです。損切注文の移動は手動で行います。
メリットとしては、「損失がなくなる」、「リスクをゼロにできる」点です。
デメリットとしては、「含み益がなくなる」、「頻繁に建値で切られやすい」、「建値にしていなければ勝てていたトレードが出てくる」点です。
実際に行ってみるとわかりますが、けっこう頻繁に「建値切り(建値で損切りのこと)」は起こります。リスクが一見「ゼロ」のように見えますが、これは「含み益を担保としてさらにもう一度取引を行っている」とみることもでき、実質的には含み益分のリスクをとっていることになります。
うまく建値を活用するためには、値動きの特徴の把握や、熟練したシナリオ分析を行う必要があるので、初心者の方は安易に手を出さないのが無難です。
トレール注文
トレール注文は、自動または手動で損切注文の水準をスライドさせる注文方法です。
具体的には、保有ポジションに対して価格が有利な方向へ動いた場合、自動の場合は損切注文が一定幅ずつ有利な方向へスライドしていきます。手動で行う場合は少しづつ損切注文をずらしていきます。
イメージ的には、建値注文の応用で、損切注文を少しづつずらす際に、建値の位置より有利な方向へ移動するため、利益を少しずつ確保しながらポジションを伸ばすという方法です。
トレール注文も初めて知った時は、「え、めっちゃいいじゃん!」って思いますよね。
ですがこれも建値と同じくかなりの経験値を必要とするため、初心者の方にはあまりオススメしないです、、
それでもどうしても使いたい!という方向けにアドバイスとして、「強い長期トレンド」や「緩やかで堅調なトレンド」が発生した際に使ってみると効果はありそうです。これを聞いて難しそうと思ったらスルーしておいて大丈夫です。