FXをするにあたって、数字を正しくみることは非常に大切です。
経済指標や取引過程での数字を見誤ると、情報自体が諸刃の剣となり、大きな失敗につながってしまいます。怖いですよね、、
今回は、その数字の中でも、初心者の方向けに3タイトルで「レートの見方」「スプレッド」「スワップ」についてとてもわかりやすく解説していきます。
まずは、この3つをサクッとマスターして、さっそくデモトレードに取りかかれるよう頑張っていきましょう!
為替レートの見方を徹底解説!
▶︎ビッド(BID)とアスク(ASK)
「ビッドとアスク」なかなか聞き慣れない単語ですよね。
FXの取引画面では、2つのレートが表示されています。そのうち、安い方のレートが「売るレート」、高い方のレートが「買うレート」です。
そして、「売るレート」のことをビッド(BID)、「買うレート」のことをアスク(ASK)と言います。
ただ、わかりやすいように「ビッド、アスク」という呼び方ではなく、単純に「売値、買値」と呼ぶことも多いので、しっかり区別して覚えておきましょう。
▶︎なぜ売値と買値が分かれているのか?
この疑問を持つ方は多いと思います。
結論から言うと、投資家がFX会社に払うコストを明確にするためです。
2つレートを見ると売値と買値の間が空いていますよね?
この間のことを「スプレッド」といい、このスプレッドこそが「投資家のコスト=FX会社の利益の源」なのです。よく、会社の宣伝で「○○通貨以上のお取り引きで最大10万円キャッシュバッグ!」というような広告を見たことありませんか?まさにこれなんです。投資家が取引すればするほど、間のスプレッド分だけFX会社の利益になりますから、そこから顧客に還元しているという仕組みです。
もし売値と買値が同じであったとすると、投資家はいくら証券会社にコストを払っているかわからなくなります。透明性の高い取引を維持するという観点からも、スプレッドは大切な存在なのです。
▶︎「買う=所有?」感覚のハナシ
ここまで、ビッドとアスク(売値と買値)という2つの読み方について解説しました。
ここでお伝えするのは、FX特有の「買う、売る」という感覚。
株の現物取引だったり、日常生活での「買う、売る」という行為は、皆さんが保有している感覚の通り、「何かを買ってから、何かを売る」であって、「売る」行為は必ず最後にきていますよね。
ですが、FXは違うんです。
「買う」も「売る」もどちらからでもできてしまうのです。
簡単に言い換えると、「上がるか」「下がるか」を「買うか」「売るか」で注文する。この感覚の方がしっくりくると思います。ですから、「買った」=「所有している」の感覚は捨てておいてOKです。
これはFX特有の特徴の一つなので、徐々に慣れていきましょう。
▶︎値動きの単位(pips)
FXではさまざまな通貨で取引が行われているので、何か共通単位がないと不便ですよね、、
そこで登場するのが、「pips」。
pipは「percentage in point」の頭文字をとり、通貨の共通単位としてFXで使用されています。
pipsはpip(ピップ)の複数形で、「ピップス」といいます。
1pipがいくらを表しているのかは、通貨ペアによって異なります。
例えば、米ドル円や、クロス円(〜円となるもの)の場合、
1pip=0.01円(1銭)
10 pips=0.1円(10銭)
100 pips=1円(100銭)
という感じの単位に。
一方で、ドルストレート(片方に米ドルを含む通貨ペアのこと)の場合
1pip=0.0001ドル(0.01セント)
10pip=0.001ドル(0.1セント)
100pip=0.01ドル(1セント)
というような変換になります。
また、pipsは主に「スプレッド」と「投資損益の計算」に用いられます。
スプレッドは「0.2pips」や「1.5pips」といった表し方。
損益は、「獲得したpips」x「1pip(0.01円)」x「取引通貨数(ロット)」という計算式で求められます。(これは主にクロス円の計算式です。)
巷で色々な情報を見ていると、「〜pipsとる手法」「〜pipsで損切り・利確」など、損益を表現するのによく使われているのがわかると思います。ここで再三の注意喚起ですが、初心者の頃は特に、損益はpipsではなく「%」で考える癖をつけましょう。pipsばかりを意識すると、取引量であるロットが多いか少ないかで大きく損益は変わってしまいます。なので以下の通りに計算するとベストです。
①1トレードの損益の% を决める
→②損切りまでのpipsを決める
→③取引量(ロット)を計算する
はじめは時間がかかりますが、これもまた慣れです。
▶︎注文時の用語について
FXをはじめ、投資には独特の言い回しや、表現をする用語があるのでサクッと覚えていきましょう。
以下がその用語です。
「エントリー」 → 新規に「買い」及び「売り」注文すること
「イグジット」 → エントリーの反対で保有しているポジションを決済すること
「ポジション」 → 新規注文後に決済をしていない状態のこと
「利確」 → 利益確定の略で利益のある状態で保有ポジションを決済をすること
「損切り」 → 損益がマイナスの状態で損失を決済すること
「ロング」 → 買うこと
「ショート」 → 売ること
スプレッドを理解しよう!
スプレッドとは、上で説明した通り売値と買値の間のpips幅のことをいいます。
「投資家支払うコスト」なので、新規で売買注文を入れる際は必ずスプレッド分の含み損(未決済のマイナス損益のこと)からのスタートになります。つまり、思い通りの方向に動いたとしても、スプレッド以上のpipsを動かなければ利益にはなりません。
またスプレッド自体はFX会社によってまちまちで、狭いところも広いところもあります。一般的には、国内FX会社の場合は狭く、海外FX会社の場合は広いことが多いです。
ここでお気づきの方もいると思いますが、そうなんです。スプレッドは最初から利益に直結するものなので、狭ければ狭いほど圧倒的に有利です。
スプレッドは取引回数が多ければ多いほど、トレードの収益に大きく影響するものなので、しっかりとFX会社のスプレッドを把握してから口座開設するようにしましょう。
以下、簡単にスプレッドの特徴をまとめました。
・スプレッドは狭い方が有利
・スプレッド幅は相場急変時に広がりやすい
・スプレッドは通貨ペアごとに異なる(マイナー通貨では広めが多い)
スワップ金利を理解しよう!
スワップ金利、スワップポイントといったりもしますが、ザッと簡潔にいうと「取引毎の利子」のようなものです。
2通貨間の金利差から生じるもので、プラスで受け取りのものばかりではなく、マイナスで支払いになるものもあります。
スワップ金利は、日割りで受け取ることができます。が、全てのポジションがスワップの対象ではなく、NY市場がクローズする時間(日本時間の早朝6時〜7時)をまたいだポジションのみ対象となります。また、休日や祝日によって付与日が異なったり、「2日分」「3日分」とまとめて付与されるケースもあるので、付与日が気になったらFX会社の「スワップ金利カレンダー」をチェックすると良いでしょう。
スワップ金利自体は取引の損益に比べるとオマケのようなものなので、実際にスワップのみを目的とした取引はとても少なくなっています。長期投資で証拠金が数百〜数千万円単位の運用でないと利益といえる額を稼ぐことは厳しいのが現状です。
上記からもわかる通りFXには2種類の損益が存在していて、為替変動による損益を「キャピタルゲイン」、スワップ金利による損益を「インカムゲイン」といいます。
まとめ
レートの見方、スプレッド、スワップを解説しました。
これで取引における基本的な数字の読み方はマスターです。
「鉄は熱いうちに打て」なので、早速デモトレードに取り掛かってみましょう!
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。