本記事はこのような悩みを解決していきます!
・FXを始めるにあたって、自分にはどんな取引スタイルがあっているのだろう?
・仕事と両立させるにはどのスタイルがいいのか?
・勝ちやすいトレードスタイルとかあるの?
FXを本格的に取り組む上で自分にあったスタイルを確立することは、継続していく上でとても肝心なポイントです。
合計で4つのトレードスタイルをメリット、デメリットを明確にした上で詳しく解説してあります。
本記事を参考にぜひ、ご自身に最適なスタイルを見つけていただけたら幸いです。
では、さっそく見ていきましょう!
FXの主なトレードスタイル4つ
スキャルピング
FXのトレードスタイルの中で最も短時間で取引が完結するのがこのスキャルピング。ほとんどの場合、数分〜数十分、場合によっては数秒で完結することもあります。え?数秒?と思う方もいるかもしれませんが、早いときは10秒かからず売買が完結します。ほんとです。
基本的には短期で決済を繰り返すスタイルなので、1度のトレードで得られる利益は少額です。この少額をコツコツ積み上げて利益を増やしていきます。
また、このような薄利を重ねていく特性が「頭の皮を剥ぐ」という意味を持つスキャルピングの由来になっているそうです。
スキャルピングのメリット
・トレード時間(ポジションを持っている時間)が短い
・ファンダメンタル分析が必要ない
・一度に大きくロットを張れる
・乱高下相場に強い
トレード時間の短さは上で挙げた通りです。
ファンダメンタル分析は性質上、長期視点では優位に扱えますが、短期ではあまり役には立たないので必要ないと思います。この点、分析に割く労力はテクニカル一本に絞られるので、楽に感じる人もいるでしょう。
一度に大きくロットを張れるので、ボラティリティ(値動きの度合い)が大きい局面などでは特に有利です。また、デイトレードだと方向感が定まらないような乱高下相場でも、短期的な流れを見極めて優位に取引できます。
スキャルピングのデメリット
・チャートを見ている時間が長い
・スキャルピングを禁止している会社もある
・瞬間的な判断力と正確な操作が必要
・損切りをためらうとすぐロスカット
まず初めに体験談ですが、スキャルピングは一番疲れます。。。
なぜかというとチャートにしがみついて毎秒の値動きを見ていなければいけないからです。イメージが湧かない人もいるかもしれないですが、短時間で、それも「数秒で取引が終わる」ということは、その数秒のチャンスを常に見張る必要があります。なのでめっちゃ疲れる。そして、拘束されます。
スキャルピングは、1度に大量の注文を入れて、短期間で売買を繰り返すため、FX会社側の決済システムや取引許容量がパンパンになり、他のお客様に迷惑がかかることも考えられるので、禁止している会社も存在します。なのでスキャルピングしたいな!と思った方は自分の使うFX会社が、スキャルピングOKなのかどうか確認しておきましょう。
ここで一番の注意点として、スキャルピングには損切りが必須!です。大きなポジションで数pipsを狙うため、逆に損切りが遅れて数十pips〜数百pips逆行すると、綺麗に一発でロスカットをくらい退場を余儀なくされます。
大切なのでもう一度言います。
スキャルピングの損切りは迅速に行いましょう。
スキャルピングに適した人
・FXの経験値がある中級者〜上級者
・トレードに使える時間が多い人
大きく見積もってこの2パターンかなと思います。相場全体を俯瞰できる力と、目の前の損益にブレないメンタル、感情に左右されない的確で迅速な判断力が必要となります。これらが身について、ある程度の経験を積んだらトライしてみてもいいでしょう。
デイトレード
デイトレードは1日のうちにエントリーから決済までを行うトレードです。翌日までポジションを持ち越すことがないため、ある程度損失を限定することができます。
一般的に初心者が取り組むのには妥当な時間軸ではありますが、局面ごとで臨機応変な対応を求められるので決して簡単なわけではないです。また、デイトレードよりも時間軸の長い「スイングトレード」「ポジショントレード」などと並行して柔軟性のある運用をしている方も多いです。
デイトレードのメリット
・多種多様な取引方法が可能
・本業と両立できる
・1トレードの利益、損失が安定しやすい
・アジア、ロンドン、NYの市場サイクルを活かしやすい
デイトレードはスキャルピングに近いような時間軸から丸一日ポジションを持つものまで、様々な戦略を立てながら取引することが可能。
本業が忙しければ、FX特有のIFD注文やIFO注文を使って、チャートをあまり見ることなく取引することもできます。まとまった時間が取れる方は、「一日のこの時間はFXをやる!」と決めてコンスタントに取り組むこともできるトレードスタイルです。
また、取引手法にもよりますが、1トレードあたりの損益が比較的安定しやすいです。
一日の市場サイクルをうまく活用できるのもデイトレードならではの醍醐味かなと思います。
デイトレードのデメリット
・ポジポジ病になりやすい(無駄なエントリーが多くなりやすい)
・自分で決めたルールを厳守する必要がある
・1トレードで大きな利益は狙いにくい
デイトレードにおいて一番のデメリットはポジポジ病です。一日で取引が完結する反面、翌日はまっさらの状態でスタートのため、チャンスがなくてもエントリーしてしまったり、何かと強引な理由をこじつけてついついトレードしてしまいます。時間がある人や、「毎日この時間」と決めてFXをしている人は特に注意です。チャートを眺めているのに何もせず時間が経つのはもったいないという人間の心理。ここを突破できないとデイトレードで利益を上げることは難しいです。
翌日までに決済を行うため、「スイングトレード」「ポジショントレード」のように1トレードで大きな利益を出すのは至難のわざ。
ただ、「デイトレード」という概念に縛られず、デイトレードとスイングトレードをうまく融合して、「デイスイング」みたいな時間軸でトレードしている人もいます。トレードの時間軸が曖昧になるので、「この場合にはこう対処する」という自分のルールを厳格にしておかないと、めちゃくちゃなトレードになってしまうので注意が必要です。
デイトレードに適した人
・FXをこれから始める人
・本業と両立しつつ、重点的にFXに取り組みたい人
・精神的に安定してFXに取り組みたい人
一日の損益が安定しやすいことから初心者の方でも取り組みやすいスタイルかなと思います。ただ、取り組む前に自分の取引手法やルールを確立していないと、利益を残すことは難しいです。
また、一日でポジションがリセットされ、翌日には良くも悪くもまっさらの状態からスタートできるので、精神的な負担はあまりかからない方だと思います。
スイングトレード
スイングトレードはポジションを数日〜数週間保有するスタイルです。1時間足以上の時間軸で中期〜長期トレンドを狙っていくため、うまくいけば一回のトレードで大きく利益を伸ばすことができます。
また、ファンダメンタル分析を活かしてトレードできるのもスイングの強みなので、論理的に取引を行いたい方や、FXを初めたての方には向いていると思います。
スイングトレードのメリット
・一回のトレードで大きな利益が狙える
・チャートをチェックする頻度が少ないので兼業と相性バツグン
・取引量が小さめのため初心者でもリスク管理しやすい
・ポジポジ病になりにくい
・ファンダメンタル分析を活かしやすい
スイングトレードの一番のメリットは、本業と両立しやすい点です。チャートを見る頻度が一日に数回程度なので、仕事が忙しくてデイトレードほど時間は割けないけどFXは本格的に取り組みたいという方に、相性バツグンです。
また、損切り幅も比較的広くリスク管理がしやすい点や、エントリー頻度が少なめで保有期間が長いのでポジポジ病になりにくいというのも大きなメリットとして挙げられます。
スイングトレードのデメリット
・利益幅を伸ばす必要があるため、利確を早めると資産が増えない
・トレード頻度が少ない
・短期間で大きくは増やしにくい
デメリットとして注意すべきは、利確のタイミングをある程度伸ばす必要があることです。含み益になってすぐに利確してしまうと、リスクリワードの悪い取引が横行し結果的に資産が増えなくなってしまいます。そのためにも、自分の取引ルールの確立と、根気強くポジションを持ち続ける姿勢が大切です。
トレード頻度はデイトレードよりは少ないですが、ポジションの保有期間が長いため刺激的なトレードを求めている人には向いてないです。(最も、刺激的なメンタルをトレードに求めるのはかなり危険ですが、、)
また、比較的小さいロットで損切り幅を広くとるため、利確の幅が大きくなったとしても資産の増加率としては緩やかな傾向にあります。
スイングトレードに適した人
・FXを始めたての人
・本業が忙しい人
・1度に大きな利幅を取りたい人
・FXの総合的判断ができるようになりたい人(様々な時間軸でのトレードを目指す人)
・ファンダメンタル分析を極めたい人
・どのスタイルにしようか迷っている人
FXを始めて間もない人や、まだ知識量、経験値ともに浅い人にはぜひオススメしたいスタイル。勝てているトレーダーは皆、一つ一つのエントリーに明確な根拠があり、確かな戦略と、経験で磨かれた戦術を兼ね備えています。その点、1トレードに対して様々な視点から考えたり、リスク管理を丁寧に行っていくスイングトレードは、学べること、学ぶべきことが非常に多く、上達の後押しをしてくれると思います。
本業で忙しいけどFXを頑張りたい人や、中級者以上で多角的な取引に臨みたい人にも相性がいいです。
ポジショントレード
ポジショントレードはFXの中で最も長い取引スタイルで、数週間〜数ヶ月、時には年単位でポジションを持つこともあります。メインの時間軸は日足、週足となるため、1トレードで数百pipsを狙っていくことが可能。
長期運用の目的が値動きの売買差益ではなく、スワップポイント狙いの「スワップトレーダー」もこの類です。
ポジショントレードのメリット
・1度の取引で大きな利幅がとれる
・テクニカル要因よりファンダメンタルを重視したトレードが基本
・スワップポイントでの利益が見込める
・チャートはほとんど見なくて済む
ポジショントレードはテクニカル分析よりもファンダメンタル分析に重点を置いた長期運用です。1回のトレードで大きな利益を狙うとともに、スワップによる利益(インカムゲイン)を得ることもできます。
戦略を立ててエントリーしたらチャートをほとんど見ることがないため、誰でも取りかかりやすいスタイルなのも大きなメリットです。
ポジショントレードのデメリット
・1トレードに対する高度な分析力が必要
・マイナススワップの取引だとスワップ損がかなり大きくなる
・トレード頻度が極端に少ないため退屈
取引機会が少ないため、1トレードをするのに入念な分析力が必要となります。ファンダメンタルの知識に精通していて、尚且つテクニカル分析でエントリータイミングを見計らう技量をもっていないと勝つのは難しいでしょう。
また、スワップによるインカムゲインも伊達にならない比率になってくるので、マイナススワップになるエントリーは避けるのが無難です。
感覚的には株を長期保有したりするのと同じようなスタイルなので、エントリーしたら暇になります。
ポジショントレードに適した人
・資産運用の一択としてFXを行いたい人
・FXに関する分析力に精通している人(特にファンダメンタル)
・あまりチャートを見ずに済むトレードを目指している人
初心者の方がいきなり取り組むには、エントリーチャンスが極端に少ないため、相場経験を積むという観点からあまりオススメはできません。ですが、FX経験が比較的長く、ファンダメンタル分析に特化している人には効率的な資産運用ができると思います。
目先の値動きにストレスを感じ過ぎてしまう人や、長期的戦略を立てるのが得意な人にも、チャートをあまり見ることがないという性質とは相性がいいでしょう。
まとめ
どのスタイルにもメリット、デメリットがあります。自分の生活スタイルと合っているものや、自分の経験値と照らし合わせて最適なものを選ぶことが大切です。
スキャルピングのようにコツコツ稼ぐのが得意な人もいれば、スイングトレードのように1回の利幅を伸ばすのが得意な人もいます。どのスタイルが勝ちやすいとか、これを行っていれば正解というものはありませんが、私自身の意見として初心者の頃は、スイングトレード、もしくはデイトレードで運用していくスタイルが最善ではないかと思います。
なぜならば、多くのことを学ぶと同時に、「戦略を練る→トレードする→反省する→改善、修正する」というPDCAサイクルがうまく機能しやすいのがこの2つだからです。そして、スキャルピングのように画面に一日中張り付く必要もなく、現実生活と両立しやすいのも推しのポイントです。
本記事をもとに、みなさんが最適なスタイルと出会えるよう心から願っています。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!