メンタルダウンの処方箋【FXにおける損失との向き合い方を改善させる!】

本記事ではFXの「負け」や「損失」が辛い人に対して徹底的なアプローチをしていきます。以下のような人に有効です。

・最近、損失続きで気が滅入っている。

・全く勝てなくなったのでFXをやめたい気分。

・負けた時のメンタルの落ち込み度を改善したい。

FXを続ける上で、自分のメンタルをコントロールすることは至上の問題といえます。

なぜなら、私たちにはFXのみでなく日常生活があるからです。

FXで負けた都度、メンタルフルボッコ状態で毎日を過ごすなんて、本記事を読んでいるみなさんにはしてほしくありません。

まずは「なぜ」メンタルが落ち込むのかを徹底的に解剖し、その後で対処法として改善を目指していく内容となっています。

サクッと1分で読みたい方は最後の見出しの「メンタルダウンの処方箋」から読んでみてください!

では、いきます

目次

視野が狭くなっている

結論からいうと、メンタルがキツくなる一番の原因はこれです。

トレードに対しての視野が狭くなっていること。

私自身もトレードをしていて、メンタルきついなとか吐き気がするな、、という時はほぼこれが起因となっています。

では「視野の狭さ」とはいったい何か?

答えは以下の通りです。

  • 直近の取引の勝ち負け、勝率を気にしている取引期間の狭さ。
  • 自分のエントリーを「タラレバ」で考えてしまう分析視点の狭さ。
  • 他人のトレードと比較してしまう心の狭さ。

大きく見積もってザッとこの3つが宿敵です。

まず、「取引期間の狭さ」について。例えば、「今月中盤までプラスだったのに途中から連敗でマイ転して負け続けている」「先週は勝率80%あったのに今週全敗だった」などなど。詰まるところFX自体、最終的には確率が支配する世界なのでその「運次第」で振れた現実を嘆いても仕方がないのです。今週全敗した、今月マイナスだった。全然いいんです。5連敗10連敗なんてザラにあります。きちんと自分の取引ルールを守っていればいいし、検証結果から得た自分のトレードのドローダウン(資産が大きく目減りする期間のこと)にそのような期間が含まれていればいいのです。投資は時間がかかるものだし、むしろ「時間をかけるもの」です。短期間の結果に左右される必要なんてどこにもないと、心に強く念じておきましょう。

「分析視点の狭さ」もかなり陥りやすい罠です。エントリーポイントでのトレード判断が自分の実力。その後に良く悪く動こうが、それは仕方のないことだし、それを憂う機会が多いのならば自分のエントリー精度を上げる訓練をしなければいけません。また、エントリーしていなくても「もしここで入っていたら」と考えるのも愚考です。「もし」と思うなら入っていればよかっただけですし、そこで「エントリーしない」決断をしているのだから何か理由があるはずです。その理由を突き詰めていけばタラレバ問題は改善されていくでしょう。

「心の狭さ」については自己マインドを改めましょう。FXはゼロサムゲーム、マイナスサムゲームの世界ですから、誰かが勝っている反対側の世界で誰かが負けていると考えるのが妥当な世界線です。「他人の良いところ」を参考にする、という視点で他者のトレードを見るのは良いですが、損益を参考にして自分と比較なんてしても得るべきものは何一つありません。

金額で考えている

次に多いのがこの「金額」で考えていることです。

投資全般、「お金そのもの」を扱うのが本職なので実際にお金が増えたり減ったりしていると、その「増えたお金」「減ったお金」に焦点、比重が傾きがちです。そのため、「5万円損切りしたらから辛い」「10万円勝ったから嬉しい」のような感情が表面化しやすくなります。

私たちの生活も資本主義である以上は「お金」によって成り立っている部分が大きいので感情的になるのも仕方のないことです。しかし、投資をやっているなら取引で増えたり減ったりするのは「お金」ではなく「数字」と割り切る覚悟が絶対に不可欠です。

私自身は「お金」を「数字」と認識できるように自己暗示として、トレードで発生した損益を「お金」で数えず「数字」で読む癖をつけています。

例えば、今日の損益が[+12,300] だとしたら「1万2千3百円」と読むのではなく「いちにーさんぜろぜろ」と読む癖をつける。私が普段公開している収支報告に「円」や「¥」がついていないのもこのためです。

それでも、普段生きている世界は資本主義のため「感情がお金でブレる」瞬間は少なからず出てきますが、そうならない工夫としてこの方法は結構有効です。

では、投資をやっていてその「数字」はいつ「お金」に変わるのか。

答えは簡単です。

FXならばFX口座からその「数字」を出金したとき実世界での「お金」になります。

ですがこれのさらに上位の覚悟として備えておくべき「答え」は、

投資、FXをやめたとき。

というものです。FXをしている限り負けがないなんてないです。全て確率で決まる世界なので、究極の究極はFXに注ぎ込んだお金がなくなるなんて確率は0.00…1%にできてもゼロにはならないです。未来に何が起こるかなんて分かりませんから。明日使っている証券会社が倒産する確率が0でないのと同じですし、明日自分が生きているかなんて確率も0でないのと同じです。

話が少し逸れましたが、大切なのは損益を「金額」として捉えないこと。数字を味方につけましょう。そうすればメンタルダウンもあなたを選ばなくなると思います。

手法がダメなのか?

メンタルが落ち込み切った時に、再起するための手段として考えてしまうのが「手法の再構築」です。「こんだけ負けたんだから何か改善しないと、、」「この手法は上手くいかない確率が高そうだから別の手法を探そう。」など。

確かにこう考えるのは前進しようとする素晴らしい姿勢ですよね。

ですが一歩立ち止まってください。

本当に負けた原因は「手法のせい」なのでしょうか?

ここで完璧に手法通りにトレードしていて、それでもなお検証結果に含まれないようなドローダウンを抱えてしまっているならば「手法を改善する必要」が出てきます。

しかし、大抵の場合は普段しない「無駄なトレード」や「取引量の大きなトレード」、「損切りをしないトレード」を行った結果、連敗や大きな損失に繋がっていることが「これでもか!」というほど多いはずです。

これらが起因してドローダウンが起こっているならば、手法改善は意味がないです。むしろ改善してもまた新手法をレベル1からスタートしなければならないので同じ失態、同じスランプをいずれ経験しなくてはならない羽目になります。

まとめると、メンタルダウンで「手法がダメかな?」と思ったら、以下の手順で対応しましょう。

  • 手法通りにトレードしている場合 手法を改善する(改善後の検証作業も必ず行う)
  • 手法以外のトレードが混じっている場合 なぜそのトレードをしたのか原因、理由を分析し、今後同じミスをしないように行動判断を改める

資金管理だけは脳死で守ろう!

メンタルがやられた時に真っ先にガードが緩くなるのが「資金管理」です。

これだけ連敗したから次の一回で取り返そうと大ロットで勝負をかけたり、負けるのが嫌になって損切りをためらったり、ロットは同じでも取引回数を無駄に増やしポジポジ病になったりと。

全て、資金管理の破綻からはじまり、これらの終着点は「口座破綻」の一択です。

普段はこんなに負けることがないから今回は特別だ。

ルール破りだが、今回限りはこのトレードもありだろう。

このような経験ある方多いと思います。私自身もたくさん嫌というほど味わいました。

しかし、この「特別」がダメなんです。「特別な相場」というのは端的に言うと突発的なファンダメンタルによってのみ動いているような相場のことです。つまり、テクニカルは無用、経験が生きているようで息をしていない相場。ここで自己中心的な「特別」を持ってこられても、どうしようもないというのは当然ですよね。

以上のような点からしても、メンタルがやられたら資金管理は真っ先に守りにいくべき規律です。

そして、もう一つお伝えしたいのはFXは真っ当に一貫したトレードを行っている限り、「資金管理さえ」守っていればそこまで大きく資金が減ることはないという真実です。

試しに何も考えず、「+10pipsで利確、-10pipsで損切り」というトレードを100回、利確損切りの金額は固定して(%で決めると減ります)デモでも良いのでやってみてください。全然思ったほど減らないはずです。

時の運が巡ってくるまで、ツキが回ってくるまで、耐えられるかが勝負処です。

メンタルダウンの処方箋

・長期で考える。人生単位で考える。

・一旦トレードを休む。休息を取る。

・自己流のストレス発散法や気分転換をする。

・手法を再検証する。

・発想転換で負けをエネルギー源にする。

今、勝てている人もそうでない人もFXを人生単位で考えましょう。

今日勝てなくていい、今週で勝てばいい。

今週勝てなくていい、今月で勝てばいい。

今月勝てなくていい、今年で勝てばいい。

今年勝てなくていい、5年10年人生で勝てばいい。

逆を言うと、次のようになります。

今日勝てても、今週勝てなかったら意味がない。

今週勝てても、今月勝てなかったら意味がない。

今月勝てても、今年勝てなかったら意味がない。

今年勝てても、5年10年人生で勝てなかったら意味がない。

長期の長期で考えることで、目先の損失は「勉強代」に変わります。そこから学べれば前進ですし、その失敗は無意味では決してないはずです。FXは短期間で結果を出そうと考えると必ず失敗する世界なんだとまずは心に刻んでおいてください。

本当に辛い時は休息も必要かもしれません。ですが決して「辛さ」だけで諦めないでください。まずは稚拙なトレードから誰しもスタートします。その途中の成長、進化のチャンスが巡ってきているから辛いだけです。皆さんも今までの人生で諦めて後悔したことより、諦めずに後悔したことの方がずっと少ないですよね。

この点メンタルが落ち着くのを待つよりも、無心でストレスを発散できる手段がある人は強いなあと思います。今ある人はぜひそれを行ってください。

負け続けて不安ならば、自分の手法の再検証が圧倒的にオススメです。数年間検証するだけでも、自分の現状が「妥当な結果」と思えてくるはずです。そして真に勝てる手法ならば「信念」「自信」が持てるはずです。

最後に何よりも伝えたいのは「負けをエネルギー源」にしてしまうことです。人間誰しも本気な物事に負けたら「悔しい」「辛い」と感じます。そして嫌な感情の相対性理論は、これら「負の感情」は「喜びや嬉しさ」などの「正の感情」よりも強く感じやすくできています。だからこそ、だからこそです。このより大きな感情を「原動力」にできれば、もはや行く先、敵なしに間違いないです。

「七転び八起き」で勝ちきる覚悟ができたら、あとは負の感情を味方につける。

そうすれば気づいた時には、清々しい青天井が広がっているはずです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

本記事が皆さんのFXライフでのメンタル不調時の特効薬となれれば幸いです。

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この記事を書いた人

FX歴5年目の現役FXトレーダー。10000時間以上相場と向き合った経験と知識を発信中。FXで生き残るためのインプットがこのサイト1本で完結するような、“勝ち組の終着点(=ターミナル)”を完成させることを信念としている。

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